今回は、トルコの伝統的なアイス「ドンドゥルマ(Dondurma)」についてご紹介。
普通のアイスクリームとは違い、粘り気があってビヨ〜ンと伸びるのが特徴。
店舗や屋台では、作るときの派手なパフォーマンスも人気です。
ドンドゥルマの歴史やパフォーマンス、東京の販売店などをまとめているのでチェックしてみてくださいね。
目次
トルコの伝統アイス「ドンドゥルマ」とは
「ドンドゥルマ」とは、トルコの〝カフラマンマラシュ(旧称:マラシュ)〟という町で主に食べられている伝統的なアイスのこと。
羊乳や〝サレップ(Salep)〟という粉を用いて作られています。
〝サレップ(Salep)〟は、ラン科の植物の根っこを乾燥させてつくった粉末で、粘り気を出す効果があります。
ドンドゥルマがよく伸びるのはサレップの効果です。
サレップはとても稀少な粉で、植物の絶滅の恐れがあることからトルコ国外への輸出が禁止されています。
そのため、現在日本で食べられる「ドンドゥルマ」には増粘多糖類などが使われることが一般的です。
「ドンドゥルマ」の語源
「ドンドゥルマ」は、トルコ語で〝凍らせたもの〟という意味。
上でご紹介したような、マラシュという町にルーツをもつことから、〝マラシュ・アイスクリーム〟〝マラシュ・ドンドゥルマ〟などとも呼ばれます。
アニメ「ゆゆ式」に登場して日本で話題に
日本では、2012年にテレビアニメ化された『ゆゆ式』という4コマ漫画で「ドンドゥルマ」が登場したことで、界隈では話題になりました。
Amazon Primeではエピソード1が視聴できるのでチェックしてみてくださいね。
「ドンドゥルマ」に使われるサレップの歴史
上でも少しご紹介したように、ドンドゥルマの発祥とされるのは〝カフラマンマラシュ(旧称:マラシュ)〟というトルコの東南部にある町です。
マラシュの町は、ドンドゥルマの素材である〝サレップ〟の元となる植物・ラン(蘭)の名産地。
そしてサラップは、もとは冬に飲む飲料として使われるのが一般的でした。
サレップで作られたホットドリンクは、体をポカポカと温める効果があるとされます。
実は、8世紀頃のトルコでは、イスラム教の影響からアルコールを飲むことが禁止されていました。
そのため、寒い冬にはアルコールの代わりとして、上の画像のようなサラップで作られたホットドリンクが飲まれていました。
この飲み物は、トルコに限らずイギリスなど一部のヨーロッパ地域でも嗜まれます。
サラップの粉には増粘効果があることから、トルコではデザートやアイスクリームなどにも応用されるようになり、「ドンドゥルマ」が誕生しました。
「ドンドゥルマ」を提供する際のパフォーマンス
「ドンドゥルマ」は、露店などで提供されるときのパフォーマンスにも人気があります。
露天商は、長い金属製の棒でドンドゥルマをくるくるとかき混ぜ、棒の先にドンドゥルマとアイスクリームコーンをつけてお客様に提供します。
その際、棒を回転させるなどして、お客様に渡すとみせかけて渡さない、というパフォーマンスが何度か行われます。
実際の映像があるので、みてみてください。
楽しそうですよね。
でも、たまに意地悪をされている…と誤解を生む場合もあるそう。
ちなみに、お店の人はトルコの前身であるオスマン帝国時代の衣装を着用していることが多いそうです。
「ドンドゥルマ」は東京で食べられる? おすすめ・2選
こちらでは、おすすめの「ドンドゥルマ」を2つご紹介します。
1.トルコ料理サライ 赤坂店
最初は、東京赤坂で食べられるドンドゥルマ(500円)。
〝サライ〟という、日本では珍しいトルコ料理専門店で提供されています。
写真のように、びよ〜んと伸びる本格的なドンドゥルマ。
こちらは赤坂店ですが、人形町にも店舗があります。
ぜひチェックしてみてくださいね。
所在地 | 東京都港区赤坂 2-13-23 赤坂MYビル B1F |
電話番号 | 050-7542-8207 |
営業時間 | ランチ:11:30~14:30 ディナー:17:00~23:30 |
2.どんどるまん(Dondurman)
続いては、通販で購入できるドンドゥルマ。
東京都中野区にあるトルコ食品の会社から提供されていて、なんとトルコのカフラマンマラシュのアイスクリーム職人を日本に呼び寄せて作られているそう。
冷凍庫から出してしばらくおき、スプーンで練ることができる程度になれば食べ頃です。
日本で取り寄せできる数少ないドンドゥルマのひとつです。
いかがでしたか?
トルコのカフラマンマラシュを発祥とする伸びるアイス「ドンドゥルマ」をご紹介しました。
サレップは輸入禁止ですので、日本で食べられるものは増粘剤等で代用されています。
トルコに旅行した際は、ぜひ本物を食べてみてくださいね。