黄色いふたと球根状の瓶が特徴の、不思議な食品「マーマイト(MARMITE)」。
口にしたことはないけれど、パッケージを目にしたことがあったり、なんとなく〝マーマイト〟という言葉に耳覚えがある人もいるはず。
今回は、イギリス生まれの謎の食品「マーマイト(MARMITE)」について、歴史や味、食べ方、販売店などをご紹介します。
目次
「マーマイト(MARMITE)」とは? 味や栄養素について
「マーマイト(MARMITE)」とは、ビールの製造過程でできるビール酵母の沈殿物を主原料とし、栄養素ビタミンBを多く含むイギリス発祥の発酵食品。
色はチョコレートのような茶色で、ピーナツクリームのような強い粘りが特徴です。
食べ方は、詳しくは以下でご紹介しますが、トーストに塗って食されるのが一般的。
「マーマイト(Marmite)」てどんな味?
他にあまり似たような食品がないため、「味を表現するのが難しい…」「食べてみないと分からない…」などと言われることも。
強いて表現するなら、味噌や醤油のような強い塩味があり、ビール酵母が含まれているため苦味もあります。
日本に限らず、アメリカでも賛否両論わかれる食品。
単体で口にすると「ちょっと…」という人が多いようですが、使い方次第では「美味しい」という声も。
なかには、味や香りを〝縁日の屋台のトウモロコシに塗った、こげた醤油(引用:amazon)〟と表現している口コミも。
ですが、百聞は一食にしかず、です。
日本ではamazonで販売されていますので、気になった方はぜひ実食して味を表現してみてください。
どんな栄養素が入ってる?
世界で販売されている「マーマイト(MARMITE)」は、国によって成分が異なっている場合も。
上でご紹介した日本のamazonでは、英国版のマーマイトが販売されています。
英国版のマーマイトには、上の画像のように「リボフラビン」「葉酸」「ビタミンB12」などが含まれます。
栄養素の詳しい説明は専門の記事にゆずりますが、イギリスやニュージーランド、オーストラリアなどでは、健康やベジタリアン向けの文脈で消費されることもあります。
日本では、栄養強化食品や健康食品として消費されることはほとんどなく、〝イギリス発祥の変わった食べ物〟として好奇心で購入されるのが一般的なようです。
「マーマイト(MARMITE)」の歴史
ビールの製造過程でできるビール酵母の沈殿物食べる風習は、19世紀からあったとされます。
ですが、それを瓶に詰め、正式に「マーマイト(MARMITE)」として売り出されるようになったのは1902年のこと。
1920年代から瓶の形が変わっていない
1902年にイギリスのスタッフォードシャー州に設立されたマーマイト・フード・エクストラクト社により、製造・販売が開始されます。
発売から1920年代までは、以下のような白い陶器の壺(つぼ)で販売されていました。
1920年代に入って、茶色い球根状のガラス瓶が開発され、現在にいたるまでほぼ同じデザインで販売され続けています。
透明ではなく茶色いガラス瓶で遮光されているのは、光にさらされることでマーマイトの主成分であるビタミンBの一部が破壊されてしまうためです。
賛否両論の激しさを逆手にとった広告
当初から賛否両論の激しかった「マーマイト(MARMITE)」。
〝好き〟〝嫌い〟が極端にわかれることを逆手に取り、1990年代には、『My mate MARMITE、I hate MARMITE.(マーマイト大好き、マーマイト大嫌い)』などのキャッチコピーで、戦略的に話題作りが行われました。
こちらは、1997年に放送されていた実際のテレビCMです。
また、当初はマーマイト・フード・エクストラクト社により製造・販売が行われていましたが、買収や合併を経て、現在は世界最大の一般消費材メーカーであるユニリーバ社(Unilever)により世界で展開されています。
「マーマイト(MARMITE)」の食べ方・レシピ
マーマイトの一般的な食べ方やレシピは、シンプルにトーストする前後の食パンやクラッカーに塗る、というものです。
ただ、単体で食べるには塩気が強すぎるのと、そのままでは粘り気が強くて薄く伸ばすことが難しいため、バターやマーガリン、クリームチーズと併せて塗られることも多いようです。
バターやマーガリンの油分と混ざることで、口当たりがマイルドになって食べやすくなります。
この他、調味料として使われるなど、各国で独自のレシピが考案され定着しています。
「マーマイト(MARMITE)」はカルディで買える?
2024年3月時点では、KALDI COFFEE FARM(カルディ コーヒー ファーム)では「マーマイト」は販売されていないようです。
少なくとも、KALDI COFFEE FARM(カルディ コーヒー ファーム)の公式オンラインストアには掲載されていません。
ただ、カルディではオーストラリア産の『ベジマイト BEFV220』という製品が販売されています。
ベジマイトは、「マーマイト」と同じようにパンに塗って食べるのが一般的です。
「マーマイト」より甘みが少ないですが、そのぶんコク深いという口コミも。
気になった方はこちら(↓)や、お近くのカルディの店舗でチェックしてみてくださいね。
「マーマイト(MARMITE)」は通販で買える?
amazonや楽天などの通販サイトでは、「マーマイト」を購入することができます。
2024年3月時点では、amazonでは4,676個の評価がついて、なんと☆4.8。
〝好き〟〝嫌い〟がわかれる商品にしては、高評価です。
こちら(↓)からチェックしてみてくださいね。
以上、イギリス発祥のビール酵母の沈殿物から作られた少しマニアックな食品「マーマイト(MARMITE)」をご紹介しました。
ぜひチェックしてみてくださいね。