香川県を観光するなら、絶対に外せないのが讃岐うどん。
せっかく讃岐うどんを食べるなら、観光客向けに作り込まれた〝いかにも〟なうどん屋より、多少店内が汚れていたり猥雑な雰囲気でも、地元民やツウなうどん好きが通うその土地に根ざした店が良いですよね。
今回は編集部独自の調査により、香川県民が日常的に通う、知る人ぞ知るうどん屋を6店厳選しておすすめ順にご紹介します。
旅行サイトや観光マップではそうそう紹介されない、香川の穴場のうどん屋をぜひチェックしてみてください。
なお、インターネット通販などでは販売されていない、知る人ぞ知る香川県のお土産を知りたい方は、あわせてこちらの記事をチェックしてみてくださいね。
目次
地元民はここに通う!知る人ぞ知る香川で人気のうどん屋・6選
1.手織りうどん 滝音(香川県木田郡三木町)
まずは、高松市よりやや東寄りの地域に位置する、知る人ぞ知るうどん店「
木田郡三木町に位置するセルフのうどん店で、連日地元民の行列が絶えません。
多くの来店客の目当ては、『まかないぶっかけ(温・冷・そのまま) 560円』。
おそらくはスタッフへの〝まかない〟から生まれたうどんで、讃岐うどんの代名詞でもあるぶっかけうどんに、甘辛の肉、わかめ、温玉、釜揚げ、蒲鉾などの具材が贅沢に載せられています。
そのボリューム感もさることながら、うどんの麺はしっかりとコシのある本物の讃岐うどん。
また、香川県内のうどん店で提供される一般的なぶっかけうどんは「温」「冷」の2種類ですが、この『まかないぶっかけ』は、それに加えて「そのまま」というバリエーションがあります。
これは、一度茹でた麺を熱湯で再度湯掻いたり冷水で締めたりせずに、文字通り〝そのまま〟提供される麺のこと。
食感は生温かくもちもちしていて、余計な湯掻きや締めをしないため、麺そのものの美味しさを味わうことができます。
「そのまま」は、このように説明がやや難しいことや一般的には馴染みが薄いことから、観光客向けのうどん屋ではまず提供されることはありません。
知る人ぞ知る、地元密着型の店舗ならではの味を、滝音でぜひ体感してみてください。
店名 | 手織りうどん 滝音 |
営業時間 | 10:00~15:30(うどん終了次第)/月曜定休 |
所在地 | 香川県木田郡三木町大字上高岡266-1 |
2.ぶっかけうどん 大円(香川県高松市今里町)
続いては、栗林公園から自動車で数分の場所にある、知る人ぞ知る讃岐うどんの名店。
こちらも店名のとおり〝ぶっかけうどん〟を目当てに通う常連が多く、なかでもおすすめは『スタミナぶっかけ(温・冷)640円』または『スペシャルぶっかけ(温・冷)640円』です。
『スタミナぶっかけ』は牛肉・あげ・おろし・わかめ入りで、『スペシャルぶっかけ』はえび天・山かけ・卵入り。
あまり知られていませんが、生前に安倍総理が訪れたことがある名店でもあります。
濃口の出汁と、太く噛み応えのある麺の相性は最高で、これぞまさに讃岐うどん。
また、しっかりと煮込まれたおでんもコアなファンが多いです。
奥まっていて少し分かりにくい場所にありますが、栗林公園を観光される方はすぐ近くにあるのでぜひ脚を運んでみてくださいね。
店名 | ぶっかけうどん 大円 |
営業時間 | 11:00~16:00/火曜定休 |
所在地 | 香川県高松市今里町1-28-27 |
3.セルフうどん 天狗(香川県高松市小村町)
続いては、店名の通り〝天狗〟のイラストが描かれた外観が特徴のうどん店。
連日正午〜14時ごろは、作業着を着た男性やスーツのサラリーマン、家族連れなどでごった返しています。
ぶっかけうどんやかけうどん、釜揚げうどん、釜玉うどんなど、どれをとっても絶妙な風味の出汁とコシのあるしっかりとした太麺を楽しむことができます。
天ぷらやちらし寿司などサイドメニューも豊富で、ついつい取り過ぎてしまうことも…。
またセルフのおしぼりウォーマーが置いてあり、とくに寒い季節は温かいおしぼりに癒されます。
日常的に通える価格帯のメニューに加え、こうした些細な気遣いも地元民に長く愛され続ける所以なのでしょう。
知る人ぞ知る、香川で人気のセルフうどん店『天狗』にぜひ立ち寄ってみてくださいね。
店名 | セルフうどん 天狗 |
営業時間 | 8:00~17:00(無休) |
所在地 | 香川県高松市小村町字南下所168-1 |
4.手打うどん まるたけ(香川県さぬき市大川町)
続いては、道の駅「みろく」の道を挟んで向かい側にあるうどん店。
麺は讃岐うどんとしてはやや細めで、なによりも「出汁が美味しい」と地元民に定評があります。
店内に入るとすぐにうどんを打っている職人の姿のが目に飛び込んできます。
細めですが、しっかりとコシがあて伸びやかで、出汁と絡めることで美味しさが引き立ちます。
かけうどんやぶっかけうどん、カレーうどんなど定番のメニューが揃っていますが、純粋に出汁を味わいたい方にはかけうどんがおすすめ◎
各うどんは、1玉なら基本的に200〜300円台。
これほどの安さでこれほどのクオリティの味を楽しめるのが香川県ならぬうどん県の魅力です。
なお土日が定休日で、ここからも観光客向けではない地元密着型の店舗であることが伺えます。
知る人ぞ知る東讃地区の名店にぜひ脚を運んでみてくださいね。
店名 | 手打うどん まるたけ |
営業時間 | 9:00~15:00/土日定休 |
所在地 | 香川県さぬき市大川町富田中3309-1 |
5.手打ち麺や 大島(香川県高松市太田下町)
続いても、連日地元民で行列をなすセルフのうどん店。
「食べログ WEST 百名店 2020」に選出されたことで全国的な知名度が上がりましたが、今でも地元密着型の良い意味で気取りのないうどん店として人気があります。
うどんの価格は、半玉が150円・1玉が220円・2玉が300円とお手頃で、コシのある麺と〝飲める〟ほど口当たりの良い出汁を楽しむことができます。
またサイドメニューも、ちくわ80円・自家製ササミカツ100円など、この時代にこの価格で満喫できるうどん店は香川以外ではそうそうないでしょう。
なお、讃岐うどんの他には日本そばや中華そばも注文でき、こちらも実は人気が高いです。
知る人ぞ知る讃岐うどんの名店に、ぜひ立ち寄ってみてくださいね。
店名 | 手打ち麺や 大島 |
営業時間 | 10:00~15:00/第1・3・5日曜定休 |
所在地 | 香川県高松市太田下町3013-1 |
6.野口製麺(香川県高松市上福岡町)
続いては、カレーうどん・カレー蕎麦に定評のある、地元民御用達のうどん店。
通常のカレーうどんは、ルーが重たく、麺をすするのが少し難しかったりします。
一方で『野口製麺』のカレーうどん・カレー蕎麦は、出汁とルーの塩梅が程よく、コシのある讃岐うどんをスルスルとすすって喉越しを楽しむことができます。
また、もしかしたら「香川まで来てわざわざ蕎麦なんて頼まないでしょ…」と思われる方もいるかもしれませんが、讃岐の蕎麦は県外でイメージされる蕎麦とは違い、太麺でコシがあるのが特徴です。
色を変えればまるで讃岐うどんのような見た目ですが、実は、讃岐うどんの名声の影で根強い人気があります。
なおこの太麺の蕎麦は、上でご紹介した『天狗』や『大島』でも楽しむことができます。
また『野口製麺』では、カレーうどんの他にも、かけうどんや卵とじうどん、肉うどん、わかめうどんなど、さまざまな讃岐うどんが提供されています。
どれをとっても王道の讃岐うどんですから、現地で味わってみてくださいね。
店名 | 野口製麺 |
営業時間 | 10:00~14:00/日・祝日定休 |
所在地 | 香川県高松市上福岡町1286 |
知る人ぞ知る香川のうどん屋・4つの共通点
以上、地元民やツウなうどん好きが日常的に通う、知る人ぞ知る讃岐うどんの名店を6つ厳選してご紹介しました。
今回の調査で見えてきたのは、穴場の讃岐うどん店には以下の4つの共通点があるということです。
- 予約ができない
- 広い無料の駐車場がある
- チェーン展開していない
- お土産用のうどんを販売していない
1.予約ができない
まずは、予約ができない、という点。
香川県民にとっての讃岐うどんは、いわゆるファストフード的なものです。
そのため、セルフ式やカウンター席メインのお店も多く、いわゆる〝ゆっくりくつろげる空間〟ではないことがほとんど。
香川県民は、マクドナルドやケンタッキーに近い感覚でうどん屋を利用していて、当然、予約もできません。
ここが、観光客向けの〝いかにも〟なうどん店とは大きく違うポイントです。
2.広い無料の駐車場がある
香川県は、車社会です。
都心とは違い、駅近よりも郊外の方が発展していて、ほとんどの家庭では一人一台車を所有しています。
そんな香川県民が日常的に通ううどん店には、当然、広くて入りやすい駐車場があります。
駅近の良い立地にあっても、駐車場がなかったり有料駐車場だったりする場合は、〝知る人ぞ知る〟とはいえない、観光客向けに戦略的につくられたうどん屋である可能性が高いです。
3.チェーン展開していない
チェーン展開していない、というのもポイントです。
店舗数が多い店はそもそも知名度が高いため、今回のテーマである〝知る人ぞ知る〟うどん屋とは当然ニュアンスが異なります。
もちろんチェーン展開しているうどん店の多くでも、コシのある美味しい讃岐うどんを楽しむことができるでしょう。
ただせっかく香川に観光されるなら、商売っ気を感じさせない職人気質なうどん店にもぜひ脚を運んでみてほしいです。
4.お土産用のうどんを販売していない
最後は、お土産用の讃岐うどんを販売していない、という点です。
高松駅や高松空港などで、うどん店の名を記したたくさんのお土産用のうどんが販売されていますが、それらは、いわゆる県内では大手のうどん店(うどんメーカー)の商品です。
〝知る人ぞ知る〟讃岐うどんの名店は、小規模にひっそりと店舗運営だけをしていることがほとんどです。
いかがでしたか?
知る人ぞ知る讃岐うどんの名店をご紹介しました。
こうした地元の名店は広告費をかけて宣伝をすることがほとんどないため、全国的には知名度が低い場合が多いものの、地元民には長く日常的に愛されていたりします。
香川県を観光される方は、こうした穴場の讃岐うどん店にぜひ脚を運んでみてくださいね。